SEGA SATURAN HST-3200最終モデル観察

2015.10.27更新

2015年7月、ずっと気になっていたHST-3200最終モデルを入手しました。早速観察してみましょう。


上から見た感じでは普通です。後期モデルの特徴である、カートリッジスロット蓋の表記があります。


底面です。スリット穴は通常のHST-3200と同じですが、後ろ側のゴム足がプラスチック成型に変更されているのが珍しい。(右は通常仕様)



左側面です。下ケースのファン孔だけが埋められていて、違和感があります。(右は通常仕様)


気づきにくいですが、電源コネクタ左下のネジ穴が埋められ、ありません。このネジがHST-3200の特徴とされることが多いですが、例外もあるので要注意ですね。(右は通常仕様)


分解してみました。中は意外にきれいです。あまり使われていないのかな?


冷却ファン用の通気口は埋められているものの、ファンを固定する場所は残っているようです。基板にも(FAN)表記があります。(右は通常仕様)


メイン基板です。VA0.5ですが、入出力端子付近のノイズフィルター用コンデンサが茶色になっているのが目に付きます。基板メーカーは何社かあるようですし、メモリチップは4社以上から調達しているようなので、近いロットだからといって必ずしもこの仕様とは限りません。(右はVA0の標準的な基板)



セガサターン熱暴走?

しばらく連続運転試験をしていたのですが、長時間稼働でドライブが止まったり、起動に失敗することが増えてきました。具体的には以下の通りです。

発生状況
・起動時の読み込みに失敗しやすくなる(SEGAライセンス認証時、通常は一旦低速になるが、逆に超高速回転になり読み込み失敗する)
・ソフトによって読み込みにくいものが発生する(傷がついているもの?ディスク回転速度が変化するものに起こりやすい。VF2など)
・動作中、ディスクが頻繁に超高速回転になる
・ディスク停止、画面も停止(停止時の詳細動作は未確認)
・涼しい季節になり一旦は安定
・起動直後の、停止→回転に失敗する(ピックアップ動作時にディスクを認識していない可能性)

環境面
(状態A)蓋を開けて起動(開閉スイッチは無効にする)
(状態B)通常状態
(状態C)本体上面に書類等を置く
A→B→Cと、内部に熱がこもりやすい状況ほど不具合発生頻度が高い
連続稼働を続けているうちに、温度が高くない状況下でも発生しやすくなってきた

本体基板やドライブユニットの熱暴走、スピンドルモーター劣化によるトルク不足なども考えましたが、ダメモトでピックアップのレーザー出力の調整に挑戦してみました。ネットではあまり情報が見当たらなかったので適当に。ピックアップ部を保護している大型のカバーを外して後ろ側から見ると、黄色の調整ねじが見えます。これを右回りにほんのちょっと、角度にして5度くらい回してみました。結果的には大成功。3回に2回は失敗していた起動が、ほぼ100%になりました。時々超高速回転にはなりますが、今のところ動作停止にはならないようです。しばらく様子を見てみます。


inserted by FC2 system