SEGA SATURAN SANYO DRIVE


〜 三洋製ピックアップのメンテナンスにチャレンジ 〜

最近になってHST-3220(TypeB)を入手したのですが、一部ソフトが起動しません。先ずはレンズのクリーニングです。難しいと言われている、三洋製のピックアップ分解清掃にチャレンジしてみました。


HST-3220(TypeB)内部。まずは分解ついでに基板を撮影(基板タイプはVA13)。中央右に縦に並んでいる2つの小さいLSIが日立製32ビットCPUのSH-2。


ピックアップ部分のカバーを外したところ。カバーは爪で引っかかっているだけなので簡単に外れる。


そこからさらにネジとフィルムケーブルを外したところ。三洋製ピックアップは標準的なJVC製とは違う形状なので分かりやすい。


裏側から2つのネジを外せば、ピックアップが外れる。中央の黒いところからレーザーが出てくるので、エアーで掃除。ピックアップの後ろ側(フィルムケーブルの接続基板)に見えるのが、レーザーの出力調整用ボリュームだろうか。


レンズの裏側をアルコールで洗浄して終わり。


組立てが大変。先の2つのネジは、レンズの角度を固定するために使われているので、なるべく平行を保ちつつ締めたり緩めたりしながら、起動するようになるまで角度調整をする必要がある。

とりあえずクリーニングは終了したものの、このソフトが起動しないのは変わりません。問題点をまとめてみると、
・起動しないのはこのソフト一枚のみ。他10種類ほど試したがどれもOK
・このソフトは他の個体では起動する
・本体手前側を持ち上げると起動する
・最初の読み込みが成功すれば、その後は水平に戻してOK

というわけで、このディスク特有の問題(キズ、面ぶれ)のような気がします。ピックアップ読み込み時の特定位置の時に許容範囲外となってしまい、エラーとなっているのではないでしょうか。まるでPS1の時に言われていたような、ピックアップの沈み込み現象のような感じでしょうか。気になるのでもう一度分解してみます。



先ず、比較のためにJVC製のピックアップユニットを確認。ピックアップは金属板の上を滑るようになっている。


こちらが三洋製ピックアップユニット。滑走する部分がプラスチック製になっている。嫌な予感。


ピックアップユニットは片側が金属レールで固定されているのに対し、もう片方はプラスチックレールとなっていて、摩耗してレンズの角度が変わってしまう恐れがある。一応ピックアップの金属部分は、裏側のネジで角度が調整できるようになっているが、レールが部分的に摩耗している場合は、そこだけ角度が変わってしまう可能性はないだろうか。

現在の状況
見た感じでは、レールが部分的に摩耗しているということも、ギヤの噛み合いの問題も無いようで、正直原因が良くわかりません。ソフト側の問題の可能性も高いので、しばらく様子を見ながら使っていこうと思います。



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