こだわりの一品


 


■第4回 2005.03.16  鉛筆  (2005.03.21追記)

小学校の頃はよく使っていた鉛筆。その後学生時代はシャープペンシルを使うようになり、社会人になってからは、ボールペンが主役となり、無意識のうちに切り替わっていったような気もします。考えてみるとそれなりの理由はありますが。

社会人となって久しくなった頃、確か銀行関係だったと思いますが、ある事務所を訪れたとき、そこの筆立てには綺麗にに削られた鉛筆が何本か立てられていて、使ってみたときに懐かしさと共に、”あれ?鉛筆ってこんなに使いやすかったっけ?”という衝撃を受けたのです。それ以来、仕事場にも鉛筆を常備するようになりました。

事務所で電話を受けたとき、相手の話をとっさにメモするのにこれほど便利な筆記用具はありません。ボールペン・シャープペンなどのペン類は、片手で受話器を持っていながらキャップを開けたり、ペン先を出す作業が必要になりますし、肝心なときに限ってインクが出なかったりします。何より、実際に使えるのかどうか、使ってみるまでわかりません。ところが原始的な鉛筆は、即座に取り出しても芯があるかどうかは一目瞭然。殴り書きをしてもよっぽど筆圧が強くなければ折れる心配はありません。一度削れば相当の長時間筆記できます。さらには他の人にメモを渡す場合に修正可能なので、後で別の紙に書き直す必要もありません。

唯一面倒なのは鉛筆削りの作業ですが、これも頭を休めるための楽しいひと時になります。削りについても言いたいことがたくさんあるのですが、これはまた後ほど。

鉛筆という筆記用具は、字を書くためだけではなく、絵を描くときにもよく使う関係で、今でもたくさんの種類の鉛筆が販売されています。値段も各種各様で、一般向けの40円くらいのものから、1本140円超という高級品まであります。この値段差ほどに性能の差があるかというと、疑問がありますが、それでも高いものほど滑らかさが違うというのは実感できます。

国内メーカーでは三菱鉛筆とトンボ鉛筆が、それぞれ最高級品の三菱Hi-UniトンボMONO100を筆頭に、各濃度各グレードを展開(トンボの方が種類が多い)しています。茶色の三菱鉛筆の方がユーザーが一般的に普及しているように思いますが、個人的には漆黒のトンボ鉛筆が好みです。ピアノの筐体を思わせるほどの艶ありの黒は、日本の工業製品の品質の高さを感じさせてくれます(MONO100よりも、その下のグレードのMONOのデザインが好み)。同じような展開をしているドイツのSTEADLERFaber-Castellがありますが、こちらは環境問題を意識しているのか、比較的シンプルな塗装です。

まぁ、高い鉛筆はいいのですがお値段もそれなりなので、比較的落ち着いて(書き味を楽しみながら)書く時に使うのみで、常用しているのはもっと安価なものです。特に消しゴム付きが便利(特にトンボの消しゴムは優秀)で、重宝しています。赤鉛筆や青鉛筆も、使ってみると以外と便利なことに驚きますよ。


おまけ: 中国で販売されている消しゴム付き鉛筆です。どこでも売っているスタンダード品と思われますが、1本4円前後と、びっくりするほどに安価です。値段の割には良いですが、時々不良品(芯が片寄っていたり)に出くわします^^;

 

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